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鎌状赤血球症治療のHbF誘導にBCL11A遺伝子阻害が有望

2020年12月16日  New England Journal of Medicine

鎌状赤血球症患者6例を対象に、BCL11Aによる転写後遺伝子サイレンシングの胎児ヘモグロビン(HbF)誘導効果を単施設非盲検パイロット試験で検討。治療には、BCL11A mRNAを標的とする短ヘアピンRNAを埋め込んだマイクロRNA(shmiR)をコードするBCH-BB694レンチウイルスベクターで形質導入した自家CD34+細胞を使用した。2020年10月時点での追跡期間中央値は18カ月だった。 その結果、全員で生着が確認され、有害事象は化学療法による前処置(preparative chemotherapy)と一貫していた。評価可能の患者では頑健かつ安定したHbF誘導が見られ(HbF/(F+S) 20.4-41.5%)、非輸血赤血球に占めるHbF含有赤血球(F細胞)の割合は58.9-93.6%とHbFが赤血球中に広く分布していた。F細胞1個当たりのHbF含有量は9.0-18.6pgだった。追跡期間中に鎌状赤血球症臨床症状の緩和または消失が見られた。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり、匿名で投稿できる...