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PAD治療、パクリタキセル被覆デバイスで死亡増えず

2020年12月17日  New England Journal of Medicine

症候性末梢動脈疾患(PAD)の血管内治療に用いるパクリタキセル被覆デバイスに伴う死亡リスクを検討すべく、多施設共同無作為化非盲検試験の予定外の中間解析を実施。解析時、計2289例を薬剤被覆デバイス治療群(被覆群、1149例)、薬剤非被覆デバイス治療群(非被覆群、1140例)に割り付けていた。この中間解析の評価項目は全死因死亡率とした。 平均2.49年の追跡期間中に574例が死亡し、このうち293例(25.5%)が被覆群、281例(24.6%)が非被覆群だった(ハザード比1.06、95%CI 0.92-1.22)。1年時の全死因死亡率は、被覆群10.2%、非被覆群9.9%だった。追跡期間全体の死亡率は、包括的高度慢性下肢虚血例(被覆群33.4%、非被覆群33.1%)、間欠性跛行例(10.9%、9.4%)ともに治療群間で有意差は認められなかった。 ■この記事に対する有識者のコメント 香坂俊 慶応義塾大学講師 循環器内科 2年ほど前にPTX被覆デバイスで死亡例が増えるのではないかとのメタ解析の結果が出され(J Am Heart Assoc 2018;7(24):e011245)、その議論を...