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アルツハイマー病患者のリスペリドン用量調整指標

2020年12月23日  専門誌ピックアップ

CATIE-Alzheimer's Disease Trialのデータを用いてアルツハイマー病患者に処方するリスペリドンの濃度-時間推移を記述する統計モデルを作成し、リスペリドンと9-ヒドロキシ(OH)-リスペリドンの薬物動態および治療に伴う錐体外路症状(EPS)との関連を検討した。 その結果、加齢に伴うクリアランス低下(P<0.0001)、9-OH-リスペリドンの腎排泄の減少(消失半減期27時間)が見られ、患者の22%にactive moiety(リスペリドンと9-OH-リスペリドンの合計濃度)のクリアランス遅延(濃度対用量比20.2±7.2 vs. 7.6±4.9ng/mL/mg/日、マン・ホイットニーのU検定、P<0.0001)が確認された。9-OH-リスペリドンとactive moietyのトラフ高値(P<0.0001)ならびにMini Mental State Examination(MMSE)スコア低値(P<0.0001)にEPSとの関連が認められた。モデルを用いた予測から、至適用量は0.25mg/日(85歳、MMSEスコア5点)から1mg/日(75歳、同15点)の範囲で...