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高齢血液がん患者の治療選択に歩行速度が有用か

2020年12月28日  専門誌ピックアップ

75歳以上の血液がん患者782例を対象に、歩行速度が生存および腫瘍専門医が推奨する治療強度を予測するかを検討。Cox回帰を使用して歩行速度と生存率をモデル化し、ロジスティック回帰で全米総合がんネットワーク(NCCN)によって分類した腫瘍専門医推奨治療強度(標準強度、低強度、支持療法)を評価した。NCCNガイドラインが推奨する異なる強度の治療を実施した患者408例を解析対象とした。 その結果、生存期間中央値は歩行速度0.4m/秒未満で10.8カ月、0.4-0.6m/秒で18.6カ月、0.6-0.8m/秒で34.0カ月、0.8m/秒超で未到達だった。歩行速度が遅いほど死亡率が上昇した(0.8m/秒以上と比較した死亡の単変量ハザード比:0.6-0.8m/秒1.76、0.4-0.6m/秒2.30、0.4m/秒未満3.31)。多変量Cox回帰で、歩行速度で生存率が予測できた(いずれもP<0.05)。年齢、性別、Eastern Cooperative Oncology Group全身状態指標を含む多変量モデルで、歩行速度で腫瘍専門医の推奨治療強度が予測できなかった(いずれもP>0.05)。著者ら...