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拡張期血圧とCVDにJ字型の関連みられず

2020年12月29日  専門誌ピックアップ

臨床ガイドラインで積極的降圧治療が推奨されているが、観察データから、過剰な拡張期血圧(DBP)低下によって心筋梗塞(MI)リスクが上昇する可能性(J字型またはU字型の関係)が示唆されている。そこで、コホート5件の参加者計4万7407人(年齢中央値60歳)を対象に、拡張期血圧(DBP)と心血管疾患(CVD)の関連をメンデル無作為化解析で検討した。 その結果、従来の統計解析ではDBPと心筋梗塞(MI)にJ字型の関連が示唆されたが、多遺伝子リスクスコア(PRS)を用いた線形メンデル無作為化解析ではDBP上昇度の増加によるCVD転帰への有害な影響が示された(1mmHg増加当たりのMIハザード比1.07、P<0.001)。非線形メンデル無作為化解析で、DBPとCVDにJ字型関連を示す根拠は得られず、ベースラインのDBPが低値でも、DBPの1mmHg低下当たりMIリスクが低下することが確認された。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり、匿名で投稿できるDoctors Community・カンファレンスとは異なります...