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早期直腸がん、低侵襲臓器温存療法は安全に実施可能

2020年12月29日  専門誌ピックアップ

早期直腸がん患者を対象に、臓器温存療法(短期放射線治療+経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー)と根治的直腸間膜全切除術(TME)の無作為化比較試験への患者登録の実施可能性を検討(TREC試験)。短期放射線治療8-10週間後に受けたマイクロサージャリーの標本が局所再発の危険性がある組織病理学的特徴を示した被験者はTEMへの転換を考慮することとし、主要評価項目を累積無作為化数とした。 15施設の55例を臓器温存群(27例)、TME群(28例)に割り付けた。12、18、24カ月時の累積無作為化例数はそれぞれ18例、31例、39例だった。初回治療から30日以内の死亡例はなかった。臓器温存からTEMへの転換は8例(30%)で、6カ月以内に1例が死亡した。臓器温存群4例(15%)、TME群11例(39%)に重篤な有害事象が発現した(カイ二乗検定のP=0.04)。追跡期間36カ月を通して、臓器温存群はTEM群に比べ患者報告の腸毒性と生活の質および機能スコアの複数の項目で改善を示した。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿に...