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AF+心不全、ジゴキシンとβ遮断薬でQOL同等

2021年1月1日  Journal of the American Medical Association

英国で、心不全症状を有する永続性心房細動(AF)患者の洞調律維持に用いる低用量のジゴキシンとビソプロロール(β遮断薬)によるQOL改善効果を非盲検無作為化試験で比較した。160例(平均年齢76歳、女性46%、試験開始時の平均心拍数100/分)を無作為化し、150例を主要評価項目の解析対象とした。 主要評価項目に規定した6カ月時の平均SF-36身体的側面サマリースコア(SF-36 PCS、範囲0-100点、高スコアほどQOL良好)は、ジゴキシン群31.9点、ビソプロロール群29.7点だった(調整後平均差1.4、95%CI -1.1-3.8、P=0.28)。有害事象はジゴキシン群の方が少なく、1件以上のAEを報告したのはジゴキシン群の25%、ビソプロロール群の64%だった(P<0.001)。 ■この記事に対する有識者のコメント 香坂俊 慶応義塾大学講師 循環器内科 2020年夏の ESC で発表されて以来RATE AF試験は注目を集めていた。ジゴキシンは心不全でのDIG試験の結果がニュートラルであり、さらに2014年のTREAT-AF研究の解析の結果が良くなかったため(長期的な死亡リスク...