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外傷患者、病院前バイタルサインで死亡予測

2021年1月10日  専門誌ピックアップ

2017年米国外科学会(ASC)外傷データバンクに登録された外傷救急搬送患者33万3213例を対象に、外傷現場でのトリアージ決定方式pre-hospital Field Triage Decision Schemeのステップ1バイタルサイン基準(S1C、RR<10回/分、RR>29回/分、SBP<90nnHg、GCS<14点のいずれかに該当)および搬送中のバイタルサイン低下が救急科(ED)内および病院内死亡に及ぼす影響を検討。外傷現場および病院到着時にS1Cを記録し、1SD以上の変化を低下と定義した。 その結果、外傷現場でのS1C該当率は16.5%、搬送中のバイタルサイン低下発生率は6.9%で、ED死亡率は0.4%、院内死亡またはホスピス入棟発生率は4.0%だった。外傷現場でのS1C該当またはバイタルサイン低下例に入院期間伸長、ICU入室、外科的介入が多かった。患者背景、搬送時間および方法などで調整すると、S1C該当例およびバイタルサイン低下例でED死亡(オッズ比15.1、2.4)および院内死亡(同4.8、2.0)のオッズが高く(いずれもP<0.001)、S1C該当およびバイタルサイ...