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トシリズマブはCOVID-19に有効なのか

2021年1月16日  New England Journal of Medicine

機械的換気を必要としない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)肺炎による入院患者389例を対象に、抗インターロイキン-6受容体抗体トシリズマブの安全性と有効性を多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験で検討。対象患者には、標準治療に加えてトシリズマブまたはプラセボを1-2回投与した。主要評価項目は、28日目までの機械的換気実施または死亡とした。 解析対象としたのは、トシリズマブ群249例、プラセボ群128例で、人種の内訳は、ヒスパニック・ラテン系56.0%、黒人14.9%、アメリカインディアン・アラスカ原住民12.7%、非ヒスパニック系白人12.7%、その他・不明3.7%だった。28日目までの機械的換気実施または死亡の割合は、トシリズマブ群12.0%、プラセボ群19.3%だった(機械的換気または死亡のハザード比0.56、ログランク検定によるP=0.04)。事象発生までの時間解析で評価した臨床的無効の評価は、トシリズマブ群の方がプラセボ群よりも良好だった(ハザード比0.55、95%CI 0.33-0.93)。原因を問わない28日目までの全死因死亡率は、トシリズマブ群10.4%、...