新型コロナ患者のVTEリスク上昇見られず

デンマーク全国規模の住民対象レジストリを用いて、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）陽性患者の静脈血栓塞栓症（VTE）および大出血の30日リスクをSARS-CoV-2陰性患者および外部コホートのインフルエンザ患者と比較した。2020年2月27日から5月4日の間にSARS-CoV-2陽性が判明した患者9460例および同時期にSARS-CoV-2陰性だった患者22万6510例、2010-18年に検査でインフルエンザ陽性が確定した患者1万6281例を対象とした。 その結果、全体の30日VTEリスクは、SARS-CoV-2陽性患者（16％が入院）0.4％、SARS-CoV-2陰性患者（12％が入院）0.3％、インフルエンザ患者（59％が入院）1.0％だった。VTEリスクは入院患者の方が非入院患者より高く、SARS-CoV-2陽性入院患者（1.5％）、SARS-CoV-2陰性入院患者（1.8％）、インフルエンザ入院患者（1.5％）だった。SARS-CoV-2陽性患者全体の0.5％、SARS-CoV-2陽性入院患者の2.3％が大出血の診断を受けていた。SARS-CoV-2陽性入院患者582...