両側同時TKA、健康状態良好でも合併症リスク高い

安全な両側同時人工膝関節全置換術（TKA）の施行が可能な患者集団を特定するため、手術の質改善プログラム（NSQIP）に登録された両側TKA施行患者8291例と健康状態でマッチさせた片側TKA施行患者8291例の術後転帰を検証。被験者を患者背景、併存疾患および検査値などの累積変数で表した病的状態（morbidity probability）で4群に分類し、比較した。 2項ロジステック回帰分析の結果、健康状態に関係なく両側TKA群は片側TKA群よりも全合併症および主要合併症のリスクが高かった（いずれもP＜0.001）。同じ病的状態の四分位群同士で比較すると、両側TKA群で全合併症リスクが第1四分位群（最も健康状態が良好）で3倍超、第2および第3四分位群で4倍超、第4四分位群（最も健康状態が不良）で3倍超高く（いずれもP＜0.001）、主要合併症リスクは第1（P＝0.001）および第2四分位群（P＜0.001）で2倍超、第3四分位群で約3倍（P＜0.001）、第4四分位群で57％（P＝0.005）高かった。 この記事への読者の皆様（医師）からのコメントを募集しています。（こちらから投稿して...