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1日1杯のアルコールでも心房細動リスク上昇

2021年1月23日  European Heart Journal

欧州の地域住民対象統合コホート10万7845例を対象に、飲酒と心房細動(AF)発症の関連性を検討。アルコールの種類や飲酒パターンとAF発症を追跡した(追跡調査期間中央値13.9年)。 その結果、年齢中央値は47.8歳、48.3%が男性、アルコール摂取量中央値は3g/日だった。5854例がAFを発症した。性別およびコホートで層別化したコックス回帰分析では、アルコール摂取量にAF発症との非線形性で正の相関が見られた。1日当たりアルコール1杯(12g)のハザード比は1.16(95%CI 1.11-1.22、P<0.001)だった。種類に関係なく関連性はほぼ同じであった。アルコール摂取量が少ないと心不全(HF)発症リスクが低下した。アルコール摂取量とAF発症との関連性は、心臓バイオマーカー値でもHF発症率でも完全には説明できなかった。 ■この記事に対する有識者のコメント 新谷歩 大阪市立大学大学院医学研究科医療統計学 教授 AFおよびHFの転帰診断は、質問票情報に加え、外来通院および死因登録を含む国立病院退院登録データに基づいている。アルコール摂取量とAFの非線形相関、死亡を競合リスクとして...