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心移植後の急性拒絶反応検出に血中ドナー由来遊離DNAが有用

2021年1月24日  専門誌ピックアップ

心臓移植を受けた患者171例を対象に、血中にドナー由来遊離DNAが占める割合(%ddcfDNA)で急性拒絶反応(AR)を検出する妥当性を多施設共同前向きコホート研究で検証した。心内膜心筋生検と同時に血漿検体を採取し、ショットガンシーケンシングで%ddcfDNAを測定した。AR、急性細胞性拒絶反応(ACR)、抗体関連型拒絶反応(AMR)の%ddcfDNA濃度[中央値と四分位範囲(IQR)]を対照と比較し、受信者動作特性(ROC)分析を用いて%ddcfDNA検査の特性を分析した。 移植後経過観察期間の中央値は17.7カ月で、心内膜心筋生検1392件を実施、ddcfDNA測定値1834件を解析した。%ddcfDNA濃度中央値は、術後28日目までに0.13%(IQR 0.03-0.21)に減衰したが、AR出現例ではARのない対照と比較して再び上昇した(AR出現例:0.38、IQR 0.31-0.83、対照:0.03、IQR=0.01-0.14、P<0.001)。この上昇は、ACRおよびAMRの病理組織学的診断よりも0.5カ月前および3.2カ月前に検出された。ARのROC曲線下面積は0.92だ...