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股関節骨折後の死亡リスク、独居者で高い

2021年1月24日  専門誌ピックアップ

ノルウェーで2002-13年の股関節骨折患者3万4837例(男性1万2770例、女性2万2067例、骨折時年齢50-79歳)を対象に、一人暮らしと股関節骨折後死亡リスクの関連を縦断的コホート研究で検討した(A NOREPOS試験)。追跡期間は12.8年だった。 パラメトリック生存解析の結果、男女ともに股関節骨折後の死亡率は独居群でパートナーとの同居群に比べ高く(調整後ハザード比:男性1.37、95%CI 1.29-1.44、女性1.23、1.18-1.28)、なかでも60歳未満の男性患者で最も関連が強かった(長期死亡ハザード比3.29、2.25-6.49)。股関節骨折なしの一般集団と比較した8年相対生存率は独居の男性患者群43%、女性患者群61%、同居の男性患者群51%、女性患者群67%だった。 ■この記事に対する有識者のコメント 小宮靖弘 国立紫香楽病院 整形外科・リウマチ科医長 中高年者の独居比率が年々増加している。一人暮らしの中高年者が、股関節骨折を起こすと、それをきっかけに負の連鎖が始まるリスクがある。すなわち、低栄養、認知症の進行、詐欺などの犯罪被害に遭うリスク、生き甲斐の...