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急性腎障害、電子カルテの早期警告で転帰改善せず

2021年1月30日  British Medical Journal

急性腎障害(AKI)の成人入院患者6030例を対象に、電子カルテ上の注意喚起による患者転帰改善効果を検討する二重盲検多施設共同並行群間無作為化比較試験を実施。注意喚起は、医療提供者が電子カルテで対象患者の医療記録を開いたときに、ポップアップの警告で急性腎障害用のオーダーセットを表示するものとした。主要評価項目は、急性腎障害の進行、透析の実施、無作為化後14日以内の死亡の複合とした。 主要評価項目の転帰は、注意喚起群3059例中653例(21.3%)、通常治療群2971例中622例(20.9%)に発生した(相対リスク1.02、95%CI 0.93-1.13、P=0.67)。施設別の解析で、非大学病院2施設で転帰が不良で(765例、13%)、注意喚起群の主要評価項目のリスクが高いことが明らかになった(相対リスク1.49、95%CI 1.12-1.98、P=0.006)。ほかにも、この2施設では死亡率が高かった(注意喚起群15.6%、通常治療群8.6%、P=0.003)。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり...