重症COVID-19にトシリズマブは無効

ブラジル国内9施設で、酸素補給または人工呼吸器を要する重症新型コロナウイルス感染症（COVID-19）入院患者129例（平均年齢57歳、男性68％）を対象に、標準治療＋トシリズマブ併用による臨床転帰改善効果作為化非盲検試験で評価した。この試験は、15日時までにトシリズマブ併用群の死亡者数が増加したため、129例を登録した後にデータモニタリング委員会から早期中止が勧告された。 その結果、トシリズマブ群65例中18例（28％）、標準治療群64例中13例（20％）に、主要複合転帰に規定した15日時の機械的換気装着または死亡が発生した（オッズ比1.54、95％CI 0.66-3.66、P＝0.32）。トシリズマブ群11例（17％）、標準治療群2例（3％）が15日時までに死亡した（同6.42、1.59-43.2）。トシリズマブ投与例の43％、非投与例の34％に有害事象が報告された。 この記事への読者の皆様（医師）からのコメントを募集しています。（こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり、匿名で投稿できるDoctors Community・カンファレンスとは異なります。また、全てが...