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低中所得国のがん術後死亡率、疾患進行度だけでは説明できず

2021年2月7日  Lancet

麻酔下での皮膚切開を伴う手術を受けた82カ国の原発性乳がん、大腸がんまたは胃がん成人患者計1万5958例を対象に、国の所得分類別の術後転帰を多施設共同前向きコホート研究で検討した。 その結果、低中所得国(LMIC)では高所得国よりも疾患進行度が高かった。30日死亡率は、胃がんでは低所得国または下位中所得国で高く(調整オッズ比3.72、95%CI 1.70-8.16)、大腸がんでは低所得国または下位中所得国(同4.59、2.39-8.80)と高中所得国(同2.06、1.11-3.83)で高かったが、乳がんでは所得分類間の差は見られなかった。重症合併症の発現後に死亡した患者の割合は、低所得国または下位中所得国(同6.15、3.26-11.59)と高中所得国(同3.89、2.08-7.29)で高かった。疾患進行度だけでは術後死亡率や合併症発生率に見られる早期の変動をほとんど説明できなかった。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり、匿名で投稿できるDoctors Community・カンファレンスとは異なります...