母親の新型コロナ抗体、胎盤から児に移行
2021年2月10日
JAMA Pediatrics
米ペンシルベニア州の病院で、妊娠中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染に対する母体の抗体応答と抗体の経胎盤移行の有無をコホート研究で検討。2020年4月9日-8月8日に出産した女性1714例(年齢中央値32歳)と新生児臍帯血の血清を入手し、ELISA法を用いてSARS-CoV-2スパイクタンパク質の受容体結合ドメインに対するIgG抗体とIgM抗体を測定、抗体濃度と胎盤移行比を人口統計学的データおよび臨床データと組み合わせて分析した。 マッチさせた血清が得られた母親と新生児1471組のうち、出産時に1471例中83例(6%)の女性からSARS-CoV-2のIgG抗体またはIgM抗体あるいはその両方が検出され、83例中72例(87%)の新生児の臍帯血からIgG抗体が検出された。IgMはいずれの臍帯血からも検出されず、血清陰性の母親から生まれた児からは抗体は検出されなかった。血清陽性の母親から生まれた児のうち11例は血清陰性だった。臍帯血のIgG濃度と母体のIgG濃度との間には正の相関が認められた(r=0.886、P<0.001)。胎盤移行比は母体の感染から出産までの期間が長く...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。