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アジスロマイシンで新型コロナ入院患者の転帰改善せず

2021年2月14日  Lancet

英国の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者7763例(平均年齢65.3歳、女性38%)を対象に、アジスロマイシンの安全性と有効性を非盲検無作為化対照アダプティブプラットフォーム試験(RECOVERY試験)で評価した。患者を2対1の割合で通常治療単独群と通常治療+アジスロマイシン併用群(経口または静注投与)に無作為に割り付けた。 その結果、主要評価項目に規定した28日時死亡率は、アジスロマイシン併用群22%、通常治療単独群22%だった(率比0.97、95%CI 0.87-1.07、P=0.50)。入院期間の中央値(アジスロマイシン群10日、通常治療群11日)や28日以内の生存退院患者数には有意差はなかった(率比1.04、95%CI 0.98-1.10、P=0.19)。試験開始時に侵襲的機械換気を実施していなかった患者では、侵襲的機械換気または死亡の複合転帰割合に有意差は認められなかった(リスク比0.95、95%CI 0.87-1.03、P=0.24)。 ■この記事に対する有識者のコメント 新谷歩 大阪市立大学大学院医学研究科医療統計学 教授 研究ごとに設計され、無作為化...