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富裕国ほどAF死亡率が高い、欧州調査

2021年2月20日  European Heart Journal

欧州20カ国で1990-2017年の心房細動の年齢調整罹患率と死亡率の傾向の変化、および心房細動の転帰に対する社会経済学的因子と性差の影響を検討。世界疾病負担研究2017のデータベースを対象に、ジョインポイント回帰分析を用いて時間的解析を実施した。 その結果、心房細動の罹患率および死亡率に欧州で共通の傾向は見られず、オーストリア、デンマークおよびスウェーデンは研究期間の中頃に罹患率が最大となっていた。死亡率は豊かな国ほど高く、2017年は男女ともにスウェーデンが最も高かった(10万人当たり男性8.83、女性8.88)。心房細動の致命率を概算する死亡罹患比は、どの調査国でも女性の方が高く、性差が経時的に最も大きくなったのはドイツだった(1990年は43.6%、2017年は74.5%女性の方が高かった)。 ■この記事に対する有識者のコメント 新谷歩 大阪市立大学大学院医学研究科医療統計学 教授 ジョインポイント(折れ線 回帰)分析とは、経年変化における変曲点(Joinpoint)を統計検定を用い探し出し、変曲点間を区分的に回帰する手法である。例えば、変曲点が10年間の中で、3年目と7年目...