高齢者のフレイル状態の変化が後の抑うつ症状に及ぼす影響および睡眠時間がその作用に関与するかを一般化推定方程式を用いた前向きコホート研究で検討。China Health and Retirement Longitudinal Study(CHARLS)に2011年(開始時)と2013年(追跡調査期)に参加した60歳以上の地域在住高齢者5026例を対象とし、フレイルの状態を身体的フレイル表現型(PFP)尺度、抑うつ症状をCES-Dうつ病尺度で測定した。 その結果、追跡開始時にフレイル予備軍(b=0.97、P<0.05)やフレイル(b=0.35、P<0.05)があると、2年後の抑うつ症状の程度が悪化した。追跡開始時にフレイルがなかった参加者がフレイル予備軍・フレイルに進行すると、後の抑うつ症状の程度が悪化し(b=3.04、P<0.001)、この関連は睡眠時間が短いとさらに強くなった。研究開始時にフレイル予備軍だった参加者がフレイルに進行すると、後の抑うつ症状の程度が悪化し(b=1.76、P<0.001)、この関連は睡眠時間が短い参加者ほど強かった。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメ...
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