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感染対策万全の急性期病院でも新型コロナのクラスター発生

2021年2月21日  Annals of Internal Medicine

マサチューセッツ州ボストンのBrigham and Women's Hospital内で発生した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者集団(クラスター)を対象に、万全の感染対策を敷いていた急性期病院での感染者集団発生を症例対照記述研究で検討した。全ゲノム配列決定と疫学的関連性に基づき、患者14例および職員38例をこのクラスターの対象と特定した。 初発例は、症状があり鼻咽頭拭い液を用いたPCR検査が2回陰性となった後に隔離措置を中止した患者だった。この患者から同室の患者や職員の間で2次感染が広がり、クラスターは52例となったが、そのうち7例(13%)は検査2回目以降に初めて陽性が検出された。感染の可能性がある患者と同室だった患者9例中8例(89%)が感染した。原因に、ウイルス量、噴霧療法、初発例病室の陽圧などがあった。職員の感染原因はに、噴霧療法時の付き添い、呼吸困難や咳嗽がある患者の介助、眼保護具の不使用、症例患者と15分以上の接触、勤務中のSARS-CoV-2陽性職員との交流、などが考えられた。職員2例はサージカルマスクと眼保護具を着用していたが、全ゲノム配列決定で感染が...