前立腺がんRT、予防的全骨盤照射 vs. 前立腺のみ照射

リンパ節転移がない高リスク局所進行前立腺がん患者224例を対象に、前立腺のみへの放射線照射と比較した全骨盤リンパ節領域への予防的放射線照射の有効性を第III相無作為化比較試験で検討（POP-RT試験）。患者を前立腺照射群（68Gyを25分割）と全骨盤照射群（前立腺へ68Gyを25分割＋骨盤リンパ節領域へ50Gyを25分割）に割り付けた。全例に画像誘導強度変調放射線治療と2年以上のアンドロゲン遮断療法を実施した。 その結果、主要評価項目に規定した5年生化学的無再発生存率は、全骨盤照射群の方が前立腺照射群よりも高かった（95.0％ vs. 81.2％、未調整ハザード比0.23、95％CI 0.10-0.52、P＜0.0001）。5年無病生存率も全骨盤照射群の方が高かった（89.5％ vs. 77.2％、同0.40、0.22-0.73、P＝0.002）が、5年総生存率には差が見られなかった（92.5％ vs. 90.8％、同0.92、0.41-2.05、P＝0.83）。 この記事への読者の皆様（医師）からのコメントを募集しています。（こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり、...