1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 降圧治療でAKIや高カリウム血症のリスクが上昇

降圧治療でAKIや高カリウム血症のリスクが上昇

2021年2月25日  British Medical Journal

降圧治療と有害事象との関連性を系統的レビューとメタ解析で評価した。EmbaseやMedlineなどのデータベースから2020年4月14日までの大規模無作為化比較試験580件を抽出し、成人28万638例(追跡期間中央値3年)を解析対象とした。 その結果、主要評価項目に規定した転倒は7試験で報告されたが、降圧薬治療との関連性は示されなかった(要約リスク比1.05、95%CI 0.89-1.24、τ2=0.009)。降圧薬で、急性腎障害(AKI、同1.18、1.01-1.39、0.037、15試験)、高カリウム血症(同1.89、1.56-2.30、0.122、26試験)、低血圧(同1.97、1.67-2.32、0.132、35試験)、失神(同1.28、1.03-1.59、0.050、16試験)のリスクが上昇した。急性腎障害と高カリウム血症イベントは試験間にばらつきがあったが、レニンアンジオテンシン-アルドステロン系に影響を及ぼす薬剤で調整すると不均一性は軽減された。降圧治療によって、全死因死亡、心血管死、脳卒中のリスクは低下したが、心筋梗塞リスクは低下しなかった。 この記事への読者の皆様(...