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SNPチップはまれな病原性変異の検出能低い

2021年2月26日  British Medical Journal

不特定集団でのまれな病原性遺伝子変異の検出に用いるSNP(一塩基多型)チップの感度と特異度を後ろ向きに検討。SNPチップと次世代シーケンス解析のデータがある英国バイオバンク参加者4万9908例および一般消費者向け遺伝子検査を購入し大規模コホートPersonal Genome Projectでデータを共有した21例を対象に、SNPチップによる遺伝子型決定とシーケンス解析を比較した。まれな病原性変異の例としてBRCA1およびBRCA2を選び、がん登録データを用いて参加者のBRCA関連がん(乳がん、卵巣がん、前立腺がん、膵臓がん)を評価した。 全体では、SNPチップを用いた遺伝子型決定の方がシーケンス解析よりも精度が良好で、英国バイオバンクでSNPチップで直接遺伝子型を決定し、シーケンス解析を実施したよく見られる1万8574個の変異体検出の感度、特異度、陽性予的中率、陰性的中率がいずれも99%超だった。しかし、検出頻度0.001%未満の遺伝子変異の陽性的中率はきわめて低く、SNPチップで決定した4757個のヘテロ接合遺伝子型のうちシーケンス解析データで確認できたのはわずか16%だった。Pe...