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抗凝固療法で新型コロナ入院患者の死亡率低下

2021年2月26日  British Medical Journal

米国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のため退役軍人省医療施設に入院した全患者4297例(平均年齢68歳)を対象に、予防的抗凝固療法の早期開始による死亡リスク改善効果を観察的コホート研究で評価した。主要評価項目は、30日以内の死亡とした。 3627例(84.4%)に入院後24時間以内に予防的抗凝固療法を実施し、投与した抗凝固薬は99%以上(3600例)がヘパリンまたはエノキサパリン皮下投与だった。主要評価項目は622例に発生し、そのうち513例に予防的抗凝固療法を実施していた。死亡例はほとんど(82%)が入院中だった。治療の重み付け逆確率解析による30日目の累積死亡率は、抗凝固療法あり14.3%、抗凝固療法なし18.7%だった。抗凝固療法なしと比較すると、抗凝固療法ありは30日死亡リスクが27%低下し(ハザード比0.73、95%CI 0.66-0.81)、死亡率と治療的抗凝固療法の開始にも同等の関連が認められた。予防的抗凝固療法と輸血を要する出血リスク増加との間に関連性はなかった(同0.87、0.71-1.05)。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集してい...