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精神疾患の既往歴あると中年期の老化が加速

2021年3月4日  JAMA Psychiatry

ニュージーランドの前向きコホート研究で、精神疾患の既往歴により中年期の老化が加速するという仮説を検証。ダニーディン健康と発達に関する学際研究の参加者938例(1972-1973年に出生、男性50.5%)で、精神疾患と老化の徴候(生物学的老化速度、感覚や運動、認知機能の低下、顔の年齢)を45歳まで追跡調査した。 その結果、精神疾患症状の発症が多いほど生物学的老化速度が速く(β0.27、95%CI, 0.21-0.33、P<0.01)、聴力(同0.18、0.12-0.24、P<0.01)、視力(同0.08、0.01-0.14、P<0.05)、平衡(同0.20、0.14-0.26、P<0.01)、運動機能(同0.19、0.12-0.25、P<0.01)、認知機能(同0.24、0.18-0.31、P<0.01)に障害が多く、老けて見える(同0.20、0.14-0.26、P<0.01)と評価された。性別、小児期の健康指標、虐待、社会経済的状況で補正後、また過体重、喫煙、抗精神病薬の使用、身体疾患の存在を考慮後もなお関連性が認められた。診断特異度の検証によって、このような関連は外在化障害、内在化...