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スタチンの筋症状、N-of-1試験でプラセボと差なし

2021年3月6日  British Medical Journal

英国の50施設で、筋症状のためスタチン服用を中止して間もない患者およびスタチン服用の中止を検討している患者200例を対象に、スタチンの筋症状へ影響を連続した無作為化プラセボ対照N-of-1(単一被験者)試験で検討。被験者をアトルバスタチン20mg/日またはプラセボを投与する二重盲検化した6つの連続する治療期間(各2カ月)に割り付け、各治療期間終了時に視覚的アナログ尺度(0-10)で筋症状を評価した。 スタチン期間およびプラセボ期間それぞれ1期間以上で症状スコアを評価した151例を主要解析の対象とした。全体で、スタチン期間とプラセボ期間の筋症状スコアに差はなかった(スタチン-プラセボの平均差-0.11、95%CI -0.36-0.14、P=0.40)。許容できない筋症状による脱落率は、スタチン期間で9%、プラセボ期間で7%だった。 ■この記事に対する有識者のコメント 香坂俊 慶応義塾大学講師 循環器内科 スタチンによる心血管イベントの抑制効果がはっきりしてきている昨今、弱い筋痛症状による投薬の中断が「多すぎる」ということが問題になっている。この試験結果、さらに2年ほど前にNEJMに掲載...