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I型脊髄性筋萎縮症、risdiplamで機能性SMNタンパク質増加

2021年3月7日  New England Journal of Medicine

1-7カ月齢のI型脊髄性筋萎縮症(SMA)乳児を対象に、経口投与が可能なSMN2 mRNA前駆体スプライシング調節薬risdiplamを検討する第II/III相非盲検試験のパート1の結果が報告された。主要評価項目は、安全性、薬物動態、薬力学およびパート2で用いるrisdiplamの用量とした。支えなしで5秒間以上、座位を保持できる乳児の割合を探索的評価項目とした。 乳児21例を組み入れ、4例を低用量群(12カ月時の最終用量0.08mg/kg/日)、17例を高用量群(同0.2mg/kg/日)とした。試験開始時の血中生存運動ニューロン(SMN)タンパク質濃度中央値は、低用量群1.31ng/mL、高用量群2.54ng/mLだったが、12カ月時にはそれぞれ3.05ng/mL、5.66ng/mLまで増加した(試験開始時の3.0倍、1.9倍)。重篤な有害事象に肺炎、気道感染、急性呼吸不全があった。論文発表時点で、4例が呼吸器合併症のため死亡している。支えなしで5秒間以上座位を保持できた乳児は、高用量群で7例だったが、低用量群では認められなかった。試験のパート2に用いる用量は、高用量群に用いた0....