再発前立腺がんの予後、Decipher遺伝子検査で予測

根治的前立腺摘除術後に前立腺がんが再発した患者を対象に、放射線療法単独と放射線療法＋2年間のビカルタミド投与を比較した第III相無作為化臨床試験（NRG/RTOG 9601試験）の補助的研究で、手術時に採取した352例の腫瘍組織検体を使用して遠隔転移リスク予測のためのDecipherゲノム分類の予後予測能を検証。検体からRNAを抽出し、22種類の遺伝子の活性をゲノム分類スコア（スケール0-1の連続変数）で評価した。 多変量解析の結果、年齢、人種または民族性、グリーソンスコア、T病期、切除断端の状態、登録時の前立腺特異抗原値、および治療群で調整後、Decipherゲノム分類は、遠隔転移（ハザード比1.17、95％CI 1.05-1.32、P＝0.006）、前立腺がん特異的死亡（同1.39、1.20-1.63、P＜0.001）、および全生存（同1.17、1.06-1.29、P＝0.002）と独立して関連していた。 ■この記事に対する有識者のコメント 新谷歩 大阪市立大学大学院医学研究科医療統計学 教授 遺伝子スコアが高いほど、化学療法等の治療効果が高いかどうかを調べる解析は、該当の遺伝子...