小児・AYA世代の初回再発B-ALL、ブリナツモマブと化学療法でDFSに差なし

B細胞性急性リンパ性白血病（B-ALL）初回再発を認めた高リスクおよび中間リスクの小児および思春期・若年成人（AYA世代）患者（1-30歳）を対象に、造血幹細胞移植前の地固め療法に用いるブリナツモマブ（CD3およびCD19に対し二重特異性T細胞誘導作用を示す抗体製剤）と強化化学療法の有効性を第III相無作為化試験で比較。ダウン症候群、フィラデルフィア染色体陽性ALL、造血幹細胞移植歴、ブリナツモマブ投与歴のある患者は除外した。主要評価項目は無病生存率（DFS）、副次評価項目は全生存率（OS）とした。 その結果、208例（年齢中央値9歳、女性47％）を無作為化し、118例（57％）が割り付けた治療を完遂した。試験は有効または無効中止基準を満たすことなく、効果・安全性評価委員会の勧告により無作為化を中止した。この時点で、規定したイベント131件のうち80件が発生していた。追跡調査期間中央値2.9年で、2年DFSはブリナツモマブ群54.4％、化学療法群39.0％だった（疾患進行または死亡のハザード比0.70、95％CI 0.47-1.03、片側のP＝0.03）。2年OSは、ブリナツモマブ群...