TEM後直腸がんのcTME、pTMEと転帰に差なし

デンマーク大腸がんグループのデータベースを用いて、経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー（TEM）後に断端陽性を示した直腸がんに施行する追加の直腸間膜全切除術（completion total mesorectal excision：cTME）と初回TME（pTME）の転帰を比較。傾向スコアでマッチングしたcTME施行患者60例とpTME施行患者120例を比較した。平均追跡期間は6年だった。 その結果、cTME群とpTME群の腫瘍、過去のTEM部位またはその近位の穿孔率（6.7％ vs. 2.5％、P＝0.224）、開腹手術への移行率（P＝0.733）、術後30日以内の合併症率（P＝0.86）に差はなかった。多変量解析で、cTMEは腹会陰式直腸切除（オッズ比2.49、95％CI 0.95-6.56、P＝0.064）と直腸間膜筋膜の不完全切除（同1.32、0.48-3.63、P＝0.596）の危険因子ではなかった。cTME群とpTME群の局所再発率（5.2％ vs. 4.3％、P＝0.1）、遠隔転移率（6.8％ vs. 6.8％、P＝1）、生存率（P＝0.081）に差はなかった。 この記...