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心血管危険因子のないSTEMIは死亡リスクが高い

2021年3月20日  Lancet

スウェーデンの心筋梗塞レジストリSWEDEHEARTのデータを用いて、初発ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者(18歳以上)の転帰を標準的な修正可能な心血管危険因子(SMuRF;高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、喫煙)の有無別に検討。主要評価項目は、STEMI発症後30日時の全死因死亡とした。 2005年1月1日-2018年5月25日の間に6万2048例がSTEMIを発症し、そのうち9228例(14.9%)に診断に至るSMuRFがなかった(年齢中央値:SMuRFあり68歳vs. SMuRFなし69歳、P<0.0001)。SMuRFがない患者は、修正可能な危険因子が1つ以上ある患者と比較すると、PCI実施率は同等だったが、退院時にスタチン、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬/アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)またはβ遮断薬の投与を受けていた割合が有意に低かった。 30日時の全死因死亡率は、SmuRFがない患者の方が有意に高かった(ハザード比1.47、95%CI 1.37-1.57、P<0.0001)。30日死亡率は、SmuRFがない女性が最も高く(17.6%)、次いでSm...