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小児期の虐待に遺伝子・環境相互作用

2021年3月25日  専門誌ピックアップ

小児期の虐待の遺伝子・環境相互作用および小児期の虐待と健康との因果関係を遺伝学的に検討すべく、UKバイオバンク、Psychiatric Genomics Consortium、Avon両親・子ども縦断調査研究などのゲノムワイド関連研究(計18万5414例)のメタ解析を実施した。 その結果、小児期の虐待と関連を示す独立した14個の遺伝子座を特定した(13個が新規)。さまざまな虐待の操作化変数、種類、報告方法で大きな遺伝的相関が認められた(遺伝的相関0.24-1.00)。家系内解析から、能動的および誘発的な遺伝子・環境相互作用がある程度支持されたが、受動的な遺伝子・環境相互作用がないことは示されなかった。メンデル無作為化解析から、小児期の虐待がうつ病(一方向性)、統合失調症およびADHD(いずれも双方向性)で因果的役割を演じる可能性が示唆されたが、身体的健康状態(冠動脈疾患、2型糖尿病)や炎症(C反応性蛋白濃度)ではこの可能性は示唆されなかった。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり、匿名で投稿できるDoc...