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膵臓全摘、欧米4カ国で転帰に大きな差

2021年4月11日  専門誌ピックアップ

米国、ドイツ、オランダおよびスウェーデンで、2014-18年に施行した膵臓全摘術および術後転帰を比較した。Clavien Dindo分類グレード3以上の術後合併症および院内死亡率を主要評価項目とした 計1579例に一期的膵臓全摘術を施行していた。膵頭十二指腸切除術に対する膵臓全摘術の相対施行率は、米国0.03、ドイツ0.15、オランダ0.03、スウェーデン0.15だった(P<0.001)。Clavien Dindo分類グレード3以上の術後合併症発生率は全体26.8%(423例)、国別では米国22.3%、ドイツ34.9%、オランダ38.3%、スウェーデン15.9%だった(P<0.001)。院内死亡率は全体で5.4%(85例)、国別にそれぞれ1.8%、10.2%、10.8%、1.9%だった(P<0.001)。国、75歳以上、血管切除が院内死亡の予測因子だった。オランダとドイツのデータを用いて膵頭十二指腸切除術の年間症例数が院内死亡率に及ぼす影響を解析した結果、オランダでは年間症例数40件以上の病院の院内死亡率が40件未満の病院よりも低かったが(4.9% vs. 23.1%、P=0.002...