腸内微生物叢を標的とした補完食で幼児の栄養状態が改善
2021年4月14日
New England Journal of Medicine
バングラデシュのスラムに居住する中等度の急性栄養不良を呈した12-18カ月齢の小児を対象に、微生物叢の改善を目的とした補完食のプロトタイプ(MDCF-2)の効果を検討。対象小児にMDCF-2または調理不要の栄養補助食品(RUSF)を1日2回3カ月間提供し、その後1カ月間経過観察した。身長に対する体重、年齢に対する体重、年齢に対する身長のzスコアと上腕中央部周囲長の値を測定し、調査開始時と3カ月時、調査開始時と4カ月時の変化率を比較した。このほか、血漿中のタンパク質4977種の濃度と糞便中の細菌群209種の量を測定した。 小児118例(各試験群59例)が試験を完遂した。身長に対する体重と年齢に対する体重のzスコアの変化率は、MDCF-2が1カ月の追跡調査期間を含む試験期間中の成長にもたらした便益と一致していた。MDCF-2の摂取に、血漿中のタンパク質70種の濃度と関連細菌群21種の量の変化の度合いとの関連が示され、身長に対する体重のzスコアとの正の相関が認められた(タンパク質と細菌群のいずれの比較もP<0.001)。このタンパク質には、骨成長や神経発達の媒介因子が含まれていた。 この記...
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