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重度AKI、合併症まで腎代替療法延期で60日死亡リスク上昇

2021年4月14日  Lancet

重度の急性腎障害(AKI)に用いる腎代替療法(RRT)の開始を延期できる期間を多施設共同前向き非盲検無作為化対照試験で検討(AKIKI 2試験)。KDIGO分類ステージ3で、乏尿72時間超または血中尿素窒素濃度112mg/dL超のAKI患者278例を無作為化直後にRRTを開始するグループ(遅延戦略群、137例)と必須の適応(高カリウム血症、代謝性アシドーシス、肺水腫)が生じるか血中尿素窒素濃度が140mg/dLに達するまでRRTの開始を遅らせるグループ(遅延延長戦略群、141例)に割り付けた。主要評価項目は、無作為化から28日目までの間に生存しRRTを受けなかった日数とした。 AKIまたはRRT関連の可能性がある合併症の発生件数は両群間で同等だった。RRTを受けなかった日数の中央値は、遅延戦略群12日、遅延延長戦略群10日だった(P=0.93)。多変量解析では、遅延戦略に対する遅延延長戦略の60日時の死亡のハザード比は1.65(95%CI 1.09-2.50、P=0.018)だった。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは...