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AZワクチン、接種後に見られる血栓症の特徴は?

2021年4月20日  New England Journal of Medicine

ドイツとオーストリアで、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のアデノウイルスベクター(ChAdOx1 nCov-19、アストラゼネカ社)によるワクチン接種後にまれに認められる血栓性イベントや血小板減少症を呈した患者11例(女性9例、年齢中央値36歳)の病態を症例集積研究で検討した。 その結果、ワクチン接種5-16日後に、10例が血栓性イベント1件以上を呈した。残る1例には致命的な頭蓋内出血が認められた。血栓性イベントを呈した患者は、9例に脳静脈血栓症、3例に内臓静脈血栓症、3例に肺塞栓症、4例にその他の血栓症が認められ、6例が死亡した。5例が播種性血管内凝固を呈した。症状発現前にヘパリン投与を受けていた患者はいなかった。PF4-ヘパリン抗体陽性の28例は、PF4がある場合はヘパリンの有無を問わず全例が血小板活性化アッセイ陽性だった。血小板活性化は、高濃度ヘパリン、Fc受容体阻害モノクローナル抗体、免疫グロブリン(10mg/mL)で抑制された。PF4またはPF4-ヘパリン親和性精製抗体を用いた追加試験で2例にPF4依存性血小板活性化が確認された。著者らは、一連の症状は自己免疫性ヘ...