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ERCP後の積極的水分補給に膵炎予防効果見られず

2021年4月20日  専門誌ピックアップ

内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)後の中等度ないし高度の膵炎リスク患者201万9826例を対象に、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の予防的直腸内投与と併用する積極的水分補給の効果を多施設共同非盲検無作為化比較試験で検討(FLUYT試験)。積極的水分補給群は、ERCP開始後60分以内に乳酸リンゲル液20mL/kg静注、続いて3mL/kg/時間を8時間かけて静注した。対照群は、NSAID直腸内投与に加えて、最大1.5mL/kg/時間、24時間当たり3Lの生理的食塩水を静注した。 その結果、積極的水分補給併用群の30例(8%)、対照群の39例(9%)が膵炎を来した(相対リスク0.84、95%CI 0.53-1.33、P=0.53)。水分補給関連合併症(同0.99、0.59-1.64、P=1.00)、ERCP関連合併症(同0.90、0.62-1.31、P=0.62)、ICUへの入院(同0.37、0.07-1.80、P=0.22)、30日死亡率(同0.95、0.50-1.83、P=1.00)などの重篤な有害事象に群間差はなかった。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集して...