台湾はどうやってCOVID-19を封じ込めたか

台湾が新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の封じ込めに用いた感染例への介入（接触者追跡や隔離など）と母集団への介入（身体的距離の維持やマスク着用など）の推定効果を分枝過程モデルを用いた比較有効性試験で評価。COVID-19確定症例158例（年齢中央値45歳、男性53％）のデータを解析対象とし、主要評価項目は、COVID-19の実効再生産数と大流行終息の確率（20世代以内に新規感染例がない）とした。 その結果、感染例の推定55％［95％信用区間（CrI）41-68％］が発症前段階で生じていた。症例検出、接触者追跡および濃厚接触者（症状の有無を問わず）の14日間隔離によって、基本再生産は反事実的数値の2.50から推定1.53（CrI 1.50-1.57）に低下したが、流行制御に必要な数値は1未満のため十分な低下量ではなかった。自主的な母集団への介入単独では、基本再生産数は1.30（同1.03-1.58）までしか低下しないが、感染例への介入と母集団への介入を併用すると、基本再生産は1未満（0.85、同0.78-0.89）まで低下することが推定された。インフルエンザのデータを用いた追...