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AZワクチン接種後の血栓症、一部が血小板第4因子(PF4)依存性

2021年4月29日  New England Journal of Medicine

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するChAdOx1 nCoV-19ワクチン(アストラゼネカ社)の初回投与6-24日後に血栓症や血小板減少症を呈した23例の臨床像と検査所見の特徴を検討した。 その結果、いずれも血栓症を生じるような内科的な先行疾患はなく、22例が急性血小板減少症と血栓症(主に脳静脈血栓症)、1例が孤発性血小板減少症と出血性表現型を呈していた。全例が発症時、フィブリノゲン濃度が低値または正常で、d-ダイマー値が高かった。血栓形成傾向の根拠や誘因となるものは認められなかった。血小板第4因子(PF4)に対する抗体検査で、22例が陽性(1例は判定困難)、1例が陰性だった。このような病態生理学的特徴を基に考えると、血栓症状の進行リスクがあるため血小板輸血による治療を避け、血栓性イベント初発時には非ヘパリン系抗凝固剤と静注免疫グロブリンの検討が推奨される。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり、匿名で投稿できるDoctors Community・カンファレンスとは異なります。また、全てが...