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カルシニューリン阻害外用薬使用によるがんリスクを検討(2021/6/2訂正)

2021年4月30日  専門誌ピックアップ

カルシニューリン阻害外用薬(TCI)の発がんリスクを系統的レビューとメタ解析で検討。TCI(タクロリムスやpimecrolimusなど)と発がんの関連性を非活性対照薬(nonactive comparator control)または外用コルチコステロイド対照薬と比較した観察研究11件のデータを対象とした。 その結果、非活性対照薬との比較でTCIとがん全体との関連性は見られなかった(相対リスク1.03、95%CI 0.92-1.16)。リンパ腫では、非活性対照薬との比較(同1.86、1.39-2.49)および外用コルチコステロイド対照薬との比較(同1.35、1.13-1.61)でTCI使用と発症リスクの上昇が見られた。黒色腫および角化細胞がんでは、TCIと発症リスクに有意な関連性は見られなかった。著者らは、リンパ腫の絶対リスクが低いことを併せて考えると、TCI使用による絶対リスクは、あらゆる患者でも非常に小さいものと考えられると結論を示している。 【訂正】2021年6月2日に以下を訂正しました。 見出し「カルシニューリン阻害外用薬でリンパ腫リスクがわずかに上昇」を「カルシニューリン阻害...