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新型コロナ英国株、感染力は高いが重症度への影響は見られず

2021年5月1日  専門誌ピックアップ

英国で確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のB.1.1.7 variant of concern(VOC)変異株のウイルス学的特徴と臨床的重症度を病院ベースのコホート研究で検討。2020年11月9日から12月20日にロンドン市内の病院2施設に急性入院した341例から採取したSARS-CoV-2陽性検体でゲノム配列を決定した。 その結果、198例(58%)がB.1.1.7感染、143例(42%)が非B.1.1.7感染だった。補正前の解析[有病率比0.97、95%CI 0.72-1.31)と、補正後(病院、性別、年齢、併存疾患、民族)の解析(補正後有病率比1.02、同0.76-1.38)のいずれも、重度疾患や死亡と株(B.1.1.7 vs. 非B.1.1.7)との関連性を示す根拠は認められなかった。ウイルス長期排出がある免疫不全患者123例およびレムデシビルで治療した32例からもB.1.1.7のVOC定義変異は検出されなかった。ウイルス量はB.1.1.7検体が非B.1.1.7検体よりも高く、代理評価としたよるサイクル閾値は平均28.8 vs. 32.0(P=0.0085)...