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デキサメタゾンで手術部位感染リスクは上昇しない

2021年5月13日  New England Journal of Medicine

デキサメタゾンによって手術部位感染(SSI)のリスクが上昇するかを国際共同実用的非劣性試験で検討。予定手術時間2時間以上、皮膚切開直径5cm超で、術後に1泊入院する非緊急非心臓手術を施行予定の成人患者を麻酔下デキサメタゾン8mg静注群とプラセボ投与群に無作為に割り付けた。主要評価項目は、術後30日以内のSSIとした。 主要解析に組み入れた8678例のうち、デキサメタゾン群の8.1%(4350例中354例)とプラセボ群の9.1%(4328例中394例)にSSIが発生した(糖尿病の有無で調整したリスク差-0.9%ポイント、95.6%CI -2.1-0.3、非劣性のP<0.001)。SSIの深度別(表層、深部、臓器・体腔)の結果と糖尿病のある患者での結果は主要解析とほぼ同じだった。術後24時間以内の悪心・嘔吐発生率は、デキサメタゾン群42.2%、プラセボ群53.9%だった(リスク比0.78、95%CI 0.75-0.82)。糖尿病のない患者の高血糖事象発現率は、デキサメタゾン群0.6%、プラセボ群0.2%だった。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投...