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成人ICU生存者は退院後に自殺・自傷リスク上昇

2021年5月13日  British Medical Journal

カナダ・オンタリオ州の行政データベースを用いたコホート研究で、重症疾患からの快復と退院後の自殺または自傷との関連を検討。入院中ICUに入室した成人患者(ICU生存者)42万3060例(平均年齢61.7歳、女性39%)を入院中ICUに入室しなかった患者(非ICU生存者)を比較した。 その結果、自殺、自傷、自殺と自傷の複合の粗発生率(10万人年当たり)は、ICU生存者でそれぞれ41.4、327.9、361.0、非ICU生存者でそれぞれ16.8、177.3、191.6だった。重み付けモデルを用いた解析では、ICU生存者は非ICU生存者に比べて、自殺(補正ハザード比1.22、95%CI 1.11-1.33)、自傷(同1.15、1.12-1.19)のリスクが高かった。ICU生存者で、うつ病または不安症の既往歴(同5.69、5.38 -6.02)、心的外傷後ストレス障害の既往歴(同1.87、1.64-2.13)、侵襲的機械換気(同1.45、1.38-1.54)、腎代替療法(同1.35、1.17-1.56)に自殺または自傷との関連が認められた。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集し...