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多発性硬化症の進行にGlcNAcの欠損が関連

2021年6月8日  JAMA Neurology

多発性硬化症(MS)のマーカーに用いるN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)血清値を横断的探索的試験と検証的試験で検討。探索的試験では健常対照者66例(女性38例、平均年齢42歳)、再発性寛解型MS患者33例(同25例、50歳)、進行性MS患者21例(同14例、55歳)、検証的試験では再発性寛解型MS患者125例(同83例、40歳)、進行性MS患者55例(同22例、49歳)を解析対象とした。 ターゲットタンデム質量分析の結果、探索コホートでのGlcNAcとその立体異性体N-アセチルヘキソサミン(HexNAc)の平均血清値は対照群の710nMに比べ再発性寛解型MS群で682nMとわずかに低かったが(P=0.04)、進行性MS群では548nMと対照群(P=9.55×10-9)および再発性寛解型MS群(P=1.83×10-4)に比べ著しく低かった。検証コホートでも再発性寛解型MS群と進行性MS群の平均血清値に差が確認された(709nM vs. 405nM、P=7.6×10-18)。HexNAc血清値低下は総合障害度評価尺度の悪化(ρ=-0.485、P=4.73×10-12)、視床体積の低...