スペイン・バルセロナ市で実験的に大規模屋内音楽イベントを開催し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染に対する包括的予防策の有効性を非盲検無作為化比較試験で評価。イベント当日に採取した鼻咽頭ぬぐい液が抗原検出迅速診断検査(Ag-RDT)で陰性だった18-59歳の試験参加者1047例をイベント参加(実験群、マスクを着用し十分な換気の下でイベントに5時間参加)と帰宅(対照群)に無作為に割り付けた。主要評価項目は、イベント参加群と対照群の8日後のSARS-CoV-2感染率の差とした。 実験群465例、対照群495例を主要評価項目の解析対象とした。ベースラインで、対照群495例中15例(3%)、実験群465例中13例(3%)が、Ag-RDTは陰性だったが転写媒介増幅試験(TMA)が陽性だった。RT-PCR検査は各群1例が陽性で、細胞ウイルス培養は全例陰性だった。イベント8日後、対照群2例(1%未満)がAg-RDTとPCR検査の結果が陽性だったが、介入群には陽性者は1例もいなかった。実験群と対照群の発生率のベイズ推定値は-0.15%(95%CI -0.72-0.4)だった。 この記事へ...
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