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デキサメタゾンで術後の合併症と死亡は減るか

2021年6月10日  British Medical Journal

フランスの34施設でデキサメタゾンが非心臓大手術後の合併症または全死因死亡率にもたらす効果を多施設共同二重盲検無作為化比較試験で検討。予想手術時間90分超の非心臓大手術を要する50歳以上の成人を登録し、デキサメタゾン群には手術直後と手術翌日にデキサメタゾン0.2mg/kgを投与した。主要評価項目は、修正ITT集団で評価した術後14日以内の術後合併症または全死因死亡の発生率の複合とした。 無作為化した1222例のうち、1回以上投与した1184例を修正ITT集団とした。術後14日以内にデキサメタゾン群の17.0%とプラセボ群の19.9%に主要評価項目が発生した(調整オッズ比0.81、95%CI 0.60-1.08、P=0.15)。胸部以外の手術を受けた被験者(1038例)では、デキサメタゾン群の13.3%、プラセボ群の18%に主要評価項目が発生した(調整オッズ比0.70、0.50-0.99)。デキサメタゾン群の47.0%、プラセボ群の48.6%から有害事象が報告された(P=0.46)。著者らは、95%CIの幅が広いため、臨床的に有効な可能性を示唆していると結論を示している。 この記事への...