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全国規模の糖尿病検診で患者の心血管リスクに変化

2021年6月11日  Lancet

全国規模の糖尿病検診プログラムを導入しているニュージーランドで、糖尿病検診の普及による糖尿病患者の心血管リスクの変化を評価。検診導入前の心血管リスク予測式が、現在検診で発見される糖尿病患者のリスクを過剰に見積もっているという仮説を立て、検証した。 検査普及前後(2004-16年)に実施したPREDICT研究のコホートから、既知の心血管疾患、心不全、重大な腎機能障害がない30-74歳の糖尿病患者4万6652例を特定した。Cox回帰モデルを用いて、糖尿病関連および腎機能の指標など18項目の予測因子から心血管疾患の5年リスクを推定する男女別の式を立て、式の性能を検診普及前の2000-06年に募集したニュージーランド糖尿病コホート研究(NZDCS)で導出した同等の式と比較した。 中央値5.2年の追跡期間中、4114例に初発の心血管イベントが発生した。1万4829例(31.8%)が、調査開始時に経口血糖降下薬とインスリンを使用していなかった。新たな予測式で推定した心血管5年リスク中央値は、女性4.0%、男性7.1%だった。NZDCSの式では、心血管リスク中央値が女性で3倍(中央値14.2%)、...