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重篤気分調節症は双極性障害より薬剤処方や入院が多い

2021年6月12日  専門誌ピックアップ

DSM-5で採用された重篤気分調節症(DMDD)の診断動向と処方パターンを双極性障害(BPD)と比較すべく、後ろ向きコホート研究を実施。2008-18年の米電子診療録データから若年のDMDD患者7677例、BPD患者6480例(平均年齢13-15歳)を特定し、新規治療エピソード率(TR)、治療患者率、処方動向を検討した。 その結果、DSM-5への採用以降、DMDD診断のTR(1000人年当たり0.87-1.75、P<0.0001)および治療患者率(0.08-0.35%、P<0.0001)が上昇し、同時にBPD診断のTR(1000人年当たり1.22-1.14、P<0.01)および治療患者率(0.42-0.36%、P<0.0001)が低下した(2015-2018年)。DMDD患者の方がBPDよりも薬物処方率が高く(81.9% vs. 69.4%)、抗精神病薬の処方率でも同様の傾向が見られた(58.9% vs. 51.0%)。DMDD患者の方がBPDよりも破壊的行動障害を有する割合が高く(例:反抗挑発症を有する割合35.9% vs. 20.5%)、精神疾患による入院を要する割合が高かった(...